ドイツ製らしく、質実剛健で合理性を追求したデザインが見て取れる。
これこそが最大の特徴だと考えています。

FUKUBORI KIP Bundeswehr Leather  JACKET
368,500-(tax in)
SIZE 1,2,3展開

Size 1 2 3
バスト 120.0 126.0 132.0
肩幅 54.0 57.0 60.0
着丈 64.0 66.0 68.0
袖丈 61.0 62.5

64.0

 

当時の物はGoatレザーを使って作られているのですが、FUKUBORIではキップレザーを採用しています。
その経緯については下記A2の説明をご覧ください。
A2はこちら。

サイズ感に関しては、ジャストサイズを目指して設定しているA2に比べてゆったりしたサイズにしていますが、編集の範囲に留めるようにサイズをずらしているような感覚で調整しています。

 

このアイテムは、1970年代の西ドイツ空軍で実際に使用されていたフライトジャケットをベースに、FUKUBORIの視点で解体・再構築した一着です。

オリジナルは、戦場やコックピットでの機能を最優先に設計されたもので、素材や形状のすべてに“意味”がある服でした。
青みを帯びたグレーレザーは、クロム鞣しによって偶然生まれる色。そこに装飾的な意図はなく、むしろ「染めなくても成立する」ことこそが、合理性の証として機能していました。

脇下には、可動域と通気性を確保するための切り込み状の開口があり、その端には手縫いによるグリカン閂止めが施されています。
こうした“構造のための処理”は、目立たない場所にありながら、この服を語る上で欠かせない痕跡です。

FUKUBORIはこれまで、“デザインする”ことを明言していません。
編集し、引き継ぎ、その時の状況から最善を選びながら形を決めていく。
その姿勢にとって、無駄を削ぎ落とし、機能だけを積み重ねて生まれたドイツのものづくりは、極めて相性の良い存在でした。

構造の合理性に敬意を払いながら、わずかに線を整えただけ。
意図を足すことなく、ただ在り方を受け入れる。
そんな関わり方から生まれた一着です。