Vintage Levis 701XX-1947
今回は701XXの47タイプです。
701XXとはリーバイスのビンテージ5ポケットジーンズです。
因みに701はレディースの品番で501とは生地もシルエットも全然違います。
どんな新しい発見があるのかワクワクしますね~
levis Vintage 701XX シルエット
レディースアイテムなので501とは全然異なります。
そう言いたい所なのですが決して遠くはありません。
それには大きな理由があります。
それは『脇に耳が使われている』という事です。
どういう事?と思われる方もいるかもしれないので簡単にだけ説明します。
脇に生地の耳(端)が使われているという事はその耳が見えている部分というのは100%直線になります。
なぜなら、それぞれのパーツに裁断前の生地というのは長方形であり、その長方形の端が耳だからです。長方形の端が身頃の端に使われているという事は直線でしか有り得ないという事になります。
型入れしてみるとこんな感じ。
そうなるとどうしても女性らしいカーブで形を表現する事は難しくなっていきますね。とはいえ、501と同じ形という事ではありません。
脇線についても501よりも耳の使われていない部分のカーブが強くなっていたり、ハイウエストで穿く前提だったと思われる股上の深さ。
そして尻グリのカーブに至ってはかなりの違いがあります。
(単なるシルエットの違いと言ってしまえばそれまでですが)
前身頃の傾き具合を見てもジーンズという域を出ないんですけどね。
それでも面白いです
levis Vintage 701XX 脇の地縫い
地縫いが太い糸で縫製されています。
これは501同様の仕様で、13オンス前後の501に対して11オンス前後であろう701ですが、ここに強度を求めるのは同じだったのか?
それとも、同じ生産ラインで縫われただけ?疑問は尽きませんが僕は太い糸で縫われていた事を嬉しく思いました。
levis Vintage 701XX コインポケット
コインポケットのステッチは単線のミシンで縫われており、ステッチは乱れ気味。これも501にも頻繁に見られる仕様。
なんでこんなに乱れるの?って考えてみる。
単線のミシンでまず1本コインポケットの際を叩きつける。
2回縫うのでは無く、糸を切らずに折り返して内側のステッチを縫う。
そんな手順で縫われています。
なので、内側のステッチを縫う際には手元が見えづらく均等なステッチを入れる事は難しくなります。
うん、きっとこれだね~。ってのが僕の答え。
levis Vintage 701XX コインポケット耳付
コインポケット口は耳が使われています。
それは良くある話。
向う布側の地の目がコインポケットとは異なるのでコインポケットに大きく皺が寄っています。
その皺がね、良いよね。
levis Vintage 701XX 脇のカーブ
前述の通り耳が無くなる部分から結構な丸みでウエストに向かっている。
levis Vintage 701XX 隠しリベット
隠しリベットがある事にも注目ではありますが、その上に横に走る1本の糸に目がいきます。
これはたたき付けるステッチを一筆で縫っている証で、これもすごく好きなディティールの一つです。
levis Vintage 701XX 片面タグ
levis Vintage 701XX リベット
これは意図的でしょうか?
僕は偶然だと思いますがLeeでは意図的と思われるアイテムもあるのでどうかな?
levis Vintage 701XX 尻グリ
levis Vintage 701XX 前傾斜
レディースといってもやっぱりジーンズだし脇耳使いだもんねって思います。
levis Vintage 701XX ヨーク切替
これって実はすごく興味深く、注目すべき点です。
それに関する僕の考察の結果はデザインによるものではありません。
これは用尺の為です。
ハイウエストのデザインでレディースだと最初にお話しさせて頂きました。
ハイウエストという事はウエストラインの後ろから前にかけての前後差が少なくなります。
その傾斜による巾の違いは出来てきます。
って、恐らく意味分からないですよね。
説明が難しい~!
詳しく聞いてみたい方がもしいらっしゃいましたら、
2024年5月、27,28,29日の三日間
として東京は中目黒にて展示を行う中の一つとしてこの701XXを持っていきます。
その場で説明しますので是非お越し頂けたら嬉しいです。
というわけで、
今回も楽しかった!!
Vintage Levis 701XX
これにて。
皆さんにお会いできるのを楽しみにしてまーす!