Vintage Levis 519-1979 オレンジタブ
今回は519 オレンジタブです。
519という数字を聞くと519XXを思い浮かべる方も少なくないかもしれないと思ったのでオレンジタブと明記しておきました~。オレンジタブについてはこちらでお話しています。
(519XXというのは506XXのブランケット付き)
519は細身のジーンズなのですが、オレンジタブで細身って606じゃないの?
そう思いますよね。
僕もそう思いました。なので、606とはどう違ったのか?
シルエットは606と比較で見てみます。
levis 519のシルエット
少し見づらいですが、
黄色の線が以前紹介した606で、
緑色の線画今回の519になります。
いかがでしょうか?
ウエストの寸法は殆ど同じですがワタリから下にかけては519の方がゆったりしています。
これは穿いたイメージと同じですよね。
分かっていた事ではありますが606>519という形で細くなっていそうです。
levis 519 小股
前の股の部分です。
持ち出しと縫い合わせた後にいれるコバステッチでクロッチ側の縫代を仮押さえしています。
この工程を入れる事でパンクと呼ばれたりする、縫い目から裁ち端が飛び出してくる問題を防ぐことができます。
何よりも、ステッチを入れるタイミングというか、コバステッチから繋げて入れちゃう所とかが良いですよね。
levis 519 TAB
特筆して書く事は無いのですが、
めちゃくちゃ斜めに付けられていたので思わず載せたくなりました。
levis 519 ベルトステッチ
ベルト付けは上下先までチェーンステッチですよ。
というのももちろんあるのですが、僕がここで見ちゃうのは上下では無く前端のステッチの色です。
右前、左前共にネイビーの色が使われています。
606、646、519いずれにしてもビンテージのオレンジタブはここのステッチがネイビーです。
本縫いのミシンにこの色の糸が付いているという、何か工程上の都合があった可能性がかなり高いと思っています。
デザインだとしても、細部にこだわる感じが良いですよね。
『縫製やカッティングにも拘る必要がある』
というジェイコブデイビスの思いを引き継いでいるようでエモい。
って、それは考えすぎか。笑
levis 519 ZIP付け
ファスナーを縫いつけるダブルステッチがチェーンステッチでした。
これはそのまま606の時と同じですが、
『すげぇ!』とテンション上げて社内の元工場勤務の縫製士さんに報告したところ、『そうですよ、前職ではそれが普通でした』
と答えが返ってきたので工場さんによっては一般的なのかも。
隠れる部分だから見えないし、縫いこまれるので返し縫いも必要ない。
levis 519 パッチ
ビンテージの501や破損でパッチの無い個体ばかり見ている僕にとっては少し違和感を感じるパッチで、なんだか不思議な感じ。
これをビンテージとカウントして良いのか?と少し考えたりもしましたが、ここらへんの年代まではギリギリビンテージと呼ばせてもらう事にしました。
というのも、意を決して2000年初頭のジーンズを一つ解体中なのですが、それはどう考えても僕の思うビンテージでは無いです。
かといって20年以上前の製品ですので現行品でもないとも思います。
本当に悩んだ末に取り組んでいるのですが、それによって自分なりの線引きが少しずつ明確になっていっている気がします。
ビンテージって感覚は少し薄れるアイテムですが、パターンという観点で見ればめちゃくちゃ面白いアイテムですので楽しみにして頂けると幸いです。
501ばかり見ていると内容が重複して書ける事が減っていくのですが、
519も同じくで、606と被る内容ばかりです。
何かの参考になれば嬉しいので画像は載せておきます。
今回は以上となりますが、
というわけで、
今回も楽しかった!!
Vintage Levis 519-1979 オレンジタブ
これにて。